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2009.02.27 (Fri)

教育を受ける権利と教育を受けさせる義務

山陰中央新報授業料未納者には「卒業証書を渡さない」 より、全文引用。

島根県立安来高校が今年一月、すべての三年生の保護者に対し、授業料を滞納すれば卒業証書を渡さないとする通知文を出していたことが二十七日、分かった。問題視した県教育委員会が県立高校四十四校を調べたところ、過去に他の七校でも口頭や書面で同様の対応を取っていたことが判明。県教委は二十六日付で全校に「未納を理由に卒業証書の授与を拒むことはできない」とする通達を出した。

 学校教育法施行規則は、校長に対し、教育課程を修了した生徒への卒業証書の授与を義務付けており、滞納の有無と卒業証書の授与を関連付けることを認めていない。

 安来高は一月二十日、校長名で百四十七人の三年生の保護者あてに文書を配布。二、三月分の授業料とPTA会費など計三万八千三百円を二月十六日に口座振替するとの内容で、引き落としできなかった場合、二月末までの納付を求めた上で、「期限までに全額納入がない場合は、卒業証書をお渡しできません」と付記した。二〇〇七年度から、この一文を加えていたという。

 また、県教委の調査で、過去五年間に他の七校の事務長らが、長期滞納者への督促時に卒業証書を渡さない、などと告げていたことが判明。〇七年三月には県西部の高校で、生徒一人の卒業証書の授与を保留したケースもあった。全保護者あての通知は安来高だけだった。

 同校の栂瀬久男校長は「卒業式まで日がなく、未納がないよう一文を付け加えたが、反省している」と陳謝。二十八日に生徒を通じて、保護者あてにわび状を送る。

 また、溝口善兵衛知事は「保護者の気持ちへの配慮に欠け、県の文書として不適切だった。今後は一層細やかに個別の事情を考慮しながら、授業料の徴収を進めたい」と述べた。

 今回の問題は、二十七日の県議会一般質問でも取り上げられた。



この記事中にある、

学校教育法施行規則は、校長に対し、教育課程を修了した生徒への卒業証書の授与を義務付けており、滞納の有無と卒業証書の授与を関連付けることを認めていない。


つまりは、「子どもが教育を受ける権利」と、「教育を受けさせる義務(=国民の三大義務の一つ)」とをごっちゃにしてはいけない、ということ。

授業料の滞納は、保護者に責がある。
だから、「子どもの卒業」という、子どもの権利に関することを利用することはできない。


ただ、滞納したままではよくない。
(これは何も、授業料に限らず、給食費でもいえること。)
保護者に滞納させない、又は支払っていない保護者に支払いを求めることの出来るような仕組みが求められるのではないか、と思う。
例えば、諸経費の通帳引き落とし(給与が振り込まれる通帳なら尚良い)を義務化できるようにする、とか。
例えば、滞納している保護者の給与から子どもの教育関連費を天引きできるようにする、とか。
最も、生活に困窮している場合もあるだろうから、その場合の対策(援助・費用の分割・長期支払い)も必要だと思われる。

~~~~~~
(付記:山陰中央新報さんにはリンクする旨、メールしています。)

タグ : 教育

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Comment

♪携帯キャリアとの提携が良いかも。

現地からの声を聞きますと、「携帯代は払えても、学費は未納の親が多い」とのこと。
子供の学費と携帯の使用料を抱き合わせて徴収すれば、未納は激減したりして。

まあ、生活に影響があり、なおかつうるさい所からお金を支払っていくのは、人間の摂理なのかも知れません。
angrer_j |  2009.03.17(火) 00:31 |  URL |  【コメント編集】

♪うるさい所・・・・(笑)

>現地からの声を聞きますと、「携帯代は払えても、学費は未納の親が多い」とのこと。

あ、そうなのですか・・・・何だかそれはそれで変な感じを受けますが・・・・固定電話の替わりに携帯をお使いの所もある、という話は聞いたこともあります。
必要度の違い、なのでしょうね。

>子供の学費と携帯の使用料を抱き合わせて徴収

携帯会社に学費徴収を委託する、というのもいいのかも。

でも・・・・
>うるさい所
・・・・(笑)(笑)

アカリ |  2009.03.19(木) 00:20 |  URL |  【コメント編集】

♪ライフライン

ライフラインにおいて、料金未納が原因で止められるラインには順番があります。
電話→ガス→電気→水道

電話→とめられても、生命に直接の影響を及ぼさない。(救急要請ができなく可能性はあるが、)とりあえず無くても死なない。
ガス→煮炊きができなくなるが、これも生命の危険とは直接関係がない。
電気→冷蔵庫の中のものが腐敗する可能性があるので、段階的に止められます。
水道→水分の摂取は生命維持に不可欠であるので、これが最後に止められます。水道を止められたことのある人はかなり上級者と言えます。

携帯電話は言わば無くても生きていける贅沢品です。
贅沢できるお金があるなら、子供の授業料を優先すべきでしょう。

子供が教育を受けるということは、受けなくても生命に関係ないが、決して贅沢とは言えないと思うから。
angrer_j |  2009.03.20(金) 08:37 |  URL |  【コメント編集】

♪何をもって「すべき」というか。

「ライフライン」まで話がきましたか・・・・。

ただ、「何を優先させる」か、というのが現状は「支払う側」つまり、この場合は親に一任されている、ということでしょう。料金未納による「ライフライン」停止、というのも、あくまで段階的に進められていきますし。

いや、私は、その「一任」自体は、家庭・・・・家計による費用の捻出によるものである以上、不満はないのですよ。

ただ、「親」の側が、「子どもの授業料を優先しない」(=子どものことより自分のこと、になっていると思っています。)という感じになっている、というのがどうにも解せないでいるのです。

子どもが教育を受ける、ということ。
それは決して「贅沢」とかいう次元の問題ではなくて、子どもが生きていく上で必須のものであると思うのですが・・・・それだけ、学校教育に魅力がなくなっている、ということなのかも、知れません・・・・。

此処のコメント欄を見て、ふっと思い出したので。
http://planetnine.blog97.fc2.com/blog-entry-279.html
●【教育の権利と義務~給食費滞納問題考~】

時期的に、携帯ブロガー(時々PC使用)だった頃ですから、記事にリンクは貼っていませんが・・・・他の方々の意見部分は、今となってはリンク先がない方もおられるので、もう少し詳しくとっておけばよかったな、と思っています。

当時と根っこは同じ問題です。
(同時に・・・・私、言ってること全く同じ・・・・(苦笑))
アカリ |  2009.03.20(金) 17:59 |  URL |  【コメント編集】

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